家づくりにおいて人気のある中庭ですが、
暑い日にお邪魔したお施主さま邸で中庭が効果的に働き
心地良い涼風が家の中を流れることを体感しました。

ただ中庭をつくるだけでは風は生まれず、
効果的に窓の計画と造園の計画が組み合わさったことで
想像以上に風を得ることができたのだと思います。
そもそもなぜ風が生まれるのか
温度差のあるところに風は生まれます。
暖かい空気は上昇気流を生み、
冷たい空気は下降気流を生む。
高低差のある窓の計画をすることで、
温度差を効果的に使って空気を動かすことができます。
中庭(坪庭)の造園計画では地面(土)を
熱や日射しから守ることで
太陽で熱くなった屋根との温度差をつくりだし
煙突のように上昇気流をつくりだすことができます。

蟹江モデルの造園計画も
キチジョウソウ等のグランドカバーと
落葉高木のコナラ等が地面に影を落とし
暑い日も涼しげな空間をつくっています。
(反対に、コンクリートの土間は蓄熱性もあり
暑さを助長させてしまいます)




情緒的(感覚的)な豊かさも大切にしながら、
その裏にある理屈を理解したうえで
1邸1邸、より良い住宅の提案に努めたいと思います。
お施主さまのお宅訪問をきっかけに
改めて外構工事は住宅会社が請け負うべきだと
感じました。

