「京都国際写真祭」

先日「京都国際写真祭」を訪れました。
この写真祭は、京都のまちを周遊しながら
写真作品を鑑賞できるアートイベントです。
開催時期は毎年4月中旬から5月上旬。
普段は入れない建物にも入ることができます。
桜の名残と新緑の美しさが重なるこの季節に、
アートと自然を同時に楽しめるのが魅力です。

■TIME’S 吉田多麻希
「土を継ぐ─Echoes from the Soil」
展示会場となった建物は、
高瀬川沿いにひっそりと佇む、無機質でモダンな空間。
実は40年前に建てられたとは思えないほど、
周囲に自然と調和しており、柵のない川沿いの景観も
魅力の一つです。
室内から水面を間近に感じられ、
作品と風景が溶け合っています。

■八竹庵(旧川崎家住宅) アダム・ルハナ
「The Logic of Truth」
国の登録有形文化財に指定されている
八竹庵(旧川崎家住宅)は、今年のインフォメーション会場
でもありました。
渡り廊下や縁側に使われている「波打ちガラス」は、
今ではほとんど見られない貴重な建具。
当時、家一軒分ほどの価値があったといわれています。
ガラス越しに中庭を見ると、
不規則な波打ちがゆらゆらと庭の緑を幻想的にし、
見飽きることのない光景でした。

展示作品はアダム・ルハナによる、
パレスチナの日常風景。
軍事占領下とは思えない、穏やかな光景でした。
すりガラス越しに見える作品は、
光の具合や時間帯によって表情を変えるため、
再訪しても新しい発見がありそうです。

「京都国際写真祭」は毎回工夫を凝らした展示で、
国内の色んな文化に触れることができます。
街全体が展示場のような感覚になり、
街や文化を感じながら散策するのもオススメです。

Eriko

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