異=異
2020.1.24
年末、家の大掃除をしていたところ、
大学の講義のノートを発見しました。
懐かしさのあまり読み入っていたのは
建築学・・・ではなく、文化人類学という講義です。
本当に自分が受講したのだろうかというメモが
残るノートの中で、二つの単語に興味を持ちました。
一つは “自文化中心主義”
自分の育ってきた集団や文化を基準とし、
その他を批判したり低く評価する考え
もう一つは“文化相対主義”
すべての文化は優劣で比べられるものではなく対等で
あり、相手の価値観を理解し容認するという考え
これらは異文化コミュニケーションにおける
最も基本的な用語とのことで、
自文化と異なることを良い悪いで判断するのでは
なく、“異=異”と容認することだ、
とメモに残っていました。
もっと小さな視点で、自分の生活に落とし込んで
考えてみました。
私たちは“家族”という小さな集団に属し、
各々の文化を守り生活しているはずです。
(大げさに言えば)私たち設計士の仕事は、
他文化に触れ、理解し、具現化することかと思います。
和室の設え一つとっても、慣習や思想が色濃く
反映されることがあります。
人類学でいうところの
異文化コミュニケーションでしょうか。
すべての他文化を疑似体験することは難しいものの、
思いを馳せ、想像することは可能です。
その先に、永く愛される住まいづくりの
ヒントがあるのではないか・・・
2019年の終わりに気づかされたことを、
2020年に繋げたいと思っています。
by Ogawa