清春芸術村
2020.3.27
山梨県の北部、山間部を車で走りぽつぽつと
民家が建つのどかな場所に
清春芸術村と言う、
アトリエ・図書館・美術館等々からなる
複合文化施設があります。
訪れたのは去年の秋。この施設には先述の通り
用途や様式や規模が異なる10個の建物が
お互いの領域に干渉しないように点在しています。
それだけでもかなり不思議な施設です。
纏っている清春芸術村の清い空気感は
一貫していますが、それぞれの建物に近づいたり
建物の中に入るとそれぞれ強烈な個性を感じる事が
出来、次の建物へ移動する際にはまた
気持ちが
リセットされその繰り返しを味わう事が出来ます。
施設には著名な建築家の建物もあり
谷口吉生氏の「ルオー礼拝堂」安藤忠雄氏の
「光の美術館」や藤森照信氏の「茶室 徹」
三者三様の個性を感じる事が一挙に出来る
贅沢な施設です。
また清春芸術村の隣に「素透撫」と言う
新素材研究所の杉本博司+榊田倫之氏らが
内装設計を手掛けたレストランがあります。
「素透撫」の由来は「素材を透明になるまで
撫でるように慈しむ」と命名され
丁寧に調理された料理、その料理に合う
厳選された器に盛り付けられ提供された料理は
五感を研ぎ澄ませながら向き合える食事という
体験が出来ました。
それぞれの建物や料理に「つくる」過程を見る事が
出来なくても
その成果物に熱量や思考を味わう事が
出来、至高のひと時を過ごせました。
by Nomura