描くこと

2020.4.17

ニュースをみて気が沈みます。
身近な脅威もありますが、コロナによって
遠い国イタリアが追い詰められているからです。
悲痛な映像をみる度にかつて行った
イタリアの旅を思い出します。
安宿に泊まり、ろくに食事もとらず、
ペンとノートでした旅を。
そのノートの一部をご紹介します。
 

豊かな中庭、、、
 

美しい広場、、、
 

水とともにある町、、、
 

最古の植物園、、、
 

小さな都市、、、
 
その美しさに心うばわれ描きつづけました。
描くこと。
その大切さを教えてくれたのがイタリアでした。
 
旅のあと、日常にあふれる美しさに
敏感に反応できるようになったように思います。
カメラも良いですが、
私は「描く」方が自分が何に魅かれ、
何を考えているかということを再認識でき、
世界をしっかり観察できるような気がします。
深い観察は創造へとつながります。
「つくる」ということは
創造性がなくてはならないと思います。
イメージが氾濫する世界。イメージは所詮イメージ。
イメージの寄せ集めに創造はなく、感動もありません。
氾濫する情報に惑わされず、住まい手としっかり
向き合いながら、深い観察と創造性をもって、
住まい手の豊かな日常を設計士として
描きつづけていきたいと思います。
 
スマホをいじる人々の中で、ノートをひらいて
描いている人がいたら私かもしれません。
 
by Shiota