その土地で暮らす
私たちの家づくりは
お客さまの土地にお客さまの想いを形にした
住まいをつくることです。
日々どんな住まいが心地よいかなと
考えている私たちですが
お客さまとお話をする中で
今まで気がつかなかった暮らしの悩みや
アイディアに
ハッとさせられてしまうことも
しばしばあります。
暮らしのかたちは、暮らす人の数だけ
あります。
私たちはそんなお客さまの想いをどのような
形にしていこうかと考えると同時に
その土地の魅力を住まいにどのように
活かしていこうかとも考えます。
お客さまの想いが十人十色であるように
住まいを建てるその土地もまたひとつとして
同じものはないのです。
駅が近く生活に便利な土地、
公園に面した緑豊かな土地、
街を一望できる高台の土地、実家の隣、
小さな土地、大きな土地などなど…
たとえその土地が住まいとしては
ネガティブに感じられる土地で
あったとしても
ポテンシャルを引き出し、
居心地のよい場所づくりをしていくことが
私たちの家づくりだと思っています。
写真は昨年、大阪へ行った時に立ち寄った
安藤忠雄さん設計の建物です。
密集地に建つ4階建の住宅で、
今はギャラリーとして使われています。
道路側以外は建物に囲まれています。
隣が近くて窓がつくれない…
光がはいらない…風が通らない…
と後ろ向きな気持ちになってしまいがちな
場所ですが
道路側からの安定した光を
目一杯取り込み、中庭の窓から風が抜け、
空を眺めることができます。
部屋も決して広くはないけれど
窮屈さを感じないのは
視線が抜ける場所が
あるからなのだと思います。
建物を建てるということは、その場所に
新しい環境をつくるということです。
その土地がもともと持っている魅力を引き
継いでいける住まいづくりを目指しています。
by Kimata