LONG LIFE DESIGN

2022.3.11

息の長いその土地らしいデザイン
=「ロングライフデザイン」を全国に紹介している
デザイン活動家・D&DEPARTMENT代表の
ナガオカケンメイさんが
新たなプロジェクト
「d news」をケンメイさんの故郷、
愛知県知多郡阿久比町に開きます。
 

 

ナガオカケンメイさんの手がける
D&DEPARTMENTは、沖縄や京都など
全国各地にあり
その土地らしい「いいもの」を
紹介する発信地となっています。

 

一方、阿久比町は愛知県の南、知多半島にある
普通の町です。
隣町の半田市は私が生まれ育った場所で、
子供の頃は半田がいちばん都会だ!と
本気で思っていましたが(笑)、
阿久比町も半田市もだいたい一緒、
知多半島という小高い山と海
に囲まれた何処にでもある平凡な田舎です。

 

 

はじめプロジェクトの話を知った時は、
地元に出来る嬉しさとともに
いやいや知多半島なんて何も無いじゃん、
愛知に作るなら名古屋でしょ! と、
真っ先に思ってしまいました。

 

それでもやっぱり地元には愛着があるもので、
微力ながらお手伝いなどに参加させて頂き、
2021年12月末に行われたオープン前の内覧会に
行ってきました。(2022年2月オープン予定)
内覧会にはケンメイさんをはじめ関係者の方々、
私と同じように地元民のお手伝いに参加した
方々が集まっており
こんな何もないところに…と、
地元愛と自虐のこもった
「ちたはんトーク」をしました。

 

 

このプロジェクトの中で心惹かれたのが
「何もないが在る」という言葉です。
散々何もないとは言いますが、
もちろん阿久比にも知多半島にも
自慢できる特産品や文化はあります。
それは在るんだけれど知らない、
という意味ではなく
在るものがとても良い意味で普通で、
目新しさがないから
地元に住んでいる私たちは
「何もない」と言ってしまうんだ、
と解釈しました。

 

町の発展として目新しい商業施設を誘致して
話題を生み、注目を集めるのは
よくあることです。
「d news」は一見普通の喫茶店ですが
外から来た料理人や職人、音楽家や
デザイナーさんなどが滞在しながら
この町にある材料で新しいものを作り出そう、
新しい名物やモノ、あるいはデザインを
「何もない」と思っていた場所に生まれさせよう、
という試みで誕生します。

 

そんな感じの緩くて新しいかたちの町おこしが、
知多半島・阿久比町にはしっくりきて
これからどんな人がきて、こんなところで(笑)、
どんなことをするんだろう!と、
とても楽しみです。

 

 

知多半島にお住まいのちたっ子の方も
これからちたっ子になる方も、
是非お立ち寄りください。

 

Kikuchi