中庭×窓×造園がもたらす豊かさ
2024.10.11
家づくりにおいて人気のある中庭ですが、
暑い日にお邪魔したお施主さま邸で中庭が効果的に働き
心地良い涼風が家の中を流れることを体感しました。
ただ中庭をつくるだけでは風は生まれず、
効果的に窓の計画と造園の計画が組み合わさったことで
想像以上に風を得ることができたのだと思います。
そもそもなぜ風が生まれるのか
温度差のあるところに風は生まれます。
暖かい空気は上昇気流を生み、
冷たい空気は下降気流を生む。
高低差のある窓の計画をすることで、
温度差を効果的に使って空気を動かすことができます。
中庭(坪庭)の造園計画では地面(土)を
熱や日射しから守ることで
太陽で熱くなった屋根との温度差をつくりだし
煙突のように上昇気流をつくりだすことができます。
蟹江モデルの造園計画も
キチジョウソウ等のグランドカバーと
落葉高木のコナラ等が地面に影を落とし
暑い日も涼しげな空間をつくっています。
(反対に、コンクリートの土間は蓄熱性もあり
暑さを助長させてしまいます)
情緒的(感覚的)な豊かさも大切にしながら、
その裏にある理屈を理解したうえで
1邸1邸、より良い住宅の提案に努めたいと思います。
お施主さまのお宅訪問をきっかけに
改めて外構工事は住宅会社が請け負うべきだと
感じました。
Kai