光の移ろいを愉しむ家

初夏に完成したお住まいへ
先日撮影もかねておじゃまさせていただきました。
 

 
小高い丘の上に建つ2階建ての住まいです。
東側に面したダイニングの先に広がる遠くの山々、
川沿いの桜並木。
そこから田畑に向けた西のコーナー窓へと
気持ちよく風が抜けていき、
アプローチに植えた背の高いアオダモの葉が
揺れているのがちらりと見えます。
 
階段上にはトップライトを設け、
差し込む光が刻々と角度を変え室内を照らします。
窓からみえる風景と光の移ろいを大切に
設計した住まいです。
 

 
完成時のまっさらな状態から、家具が加わることで
お施主さまの暮らしと空間が
とても馴染んでいるように感じました。
 
庭師さんと一緒に選んできた樹々も
毎日の水やりのおかげで今年の猛暑にもなんとか耐え、
元気な姿をみせてくれてほっとしました。
 

 
撮影の合間、
お施主さまからいろいろなお話を伺いました。
 
窓から見える外の景色を眺めてぼーっとしたり、
夜涼しい日はダイニング横のデッキに出て
お酒を飲んだり、
家具や小物など配置を変えてレイアウトを楽しんだり。
住みはじめて気がつくひとつひとつが楽しくて。
引っ越してからはずっと家で過ごしていて、
外出する機会が減りました、と。
 
この仕事をしていて
幸せだと感じる瞬間はいくつかありますが、
こうして暮らしのお話を聞ける時間は
特別に嬉しく、幸せだなと感じます。
 
お客さまと対話を重ねながら
その人らしい住まいの設計をしていきたいです。
 
Ogawa