ものを買うとき

2025.10.24

何を買うかと同じくらい、
誰から買うかも大切だと感じることがあります。
 
私はジュエリーが好きで、
節目ごとに少しずつお気に入りのものを集めています。
時には奮発して高額なものを購入することもありますが
そう頻繁に買うことはできないので、
お店に行くまでに長期間とても悩みます。
幸せな悩みです。
 

 
購入後、身につけたり目にしたとき、
ふと購入時のことを思い出すことがあります。
 
一緒に選んでくださったお店の方が、
私以上に熱心に、
「こういうシーンでこういうお洋服に合わせたら
素敵だと思います」とか、
「お客様がご年齢を重ねられた時に、
あえてこのデザインのものをお召しになっていたら、
とってもチャーミングではありませんか」とか。
「ここはこう、細部まで手間をかけて作られていて」
「白より黒の方がお客様にはお似合いです!」とか。
色々ご提案してくださっていたなと。
 
一緒に悩んで、おだやかに寄り添いながら、
背中を押してくれる感じ。
 
わからないことも多く、私は内心
清水の舞台から飛び降りるような気持ちで、
お店の方と一緒に選んだ時間は
とても思い出に残っていて。
 

 
ふとそのひと時を思い出すとクスッと笑えたり、
その方のジュエリーへの愛が感じられ
より愛着が湧き、大切に使っていきたいなと
思うのです。
 
一生のうちでそう何度とないお家づくりは
尚更の事だと、深く感じています。
限りある期間の中で、
沢山のものやことを取捨選択をしていくことは
楽しくも、大変なことだと思います。
 
そんな家づくりの過程も、
お客様がいつか暮らしの中でふと
「ここ、一緒に悩んだな…」とか、
「あの日の打ち合わせ、楽しかったな…」と思い出し、
温かい気持ちに少しでもなっていただけたら
とても嬉しいな、と思いながら
日々真摯にご家族と向き合っていきたいです。
 
Kawabe