

neieの建築士は、一脚の椅子を携えて、まっさらな敷地へと向かいます。その椅子を置いて腰を落ち着けたくなるような、“心地よい居場所”を探すためです。
視界の抜ける“いい窓”ができそうな場所や、周辺を散歩することで見えてくる、その街並みにふさわしい“建築のヴォリューム”など、敷地から多くのことを読み解き、プランに息づかせていきます。

はじめから住まいの話をするのではなく、どんな所によく出かけるのか、どんなことに心が動くのか、どんなことを大切にして生きてきたのか。問いかけを重ねながら、その人の背景にあるものや、その家族のストーリーを感じ取り、これから先、長きにわたる暮らしを想像していきます。
このような対話こそ、建築における重要なプロセスと考え、設計を手がける建築士が自ら、お客さまへのヒアリングを務めます。

プランを練る時は、最初から細部をつくり込もうとせず、1/200スケールで配置と構成を考えるところから始めます。視野を広く構え、建築としての全体的な骨格や、周辺の街並みや自然との関わりを見つめ、そこで営まれる暮らしの在り方を構想していきます。自らの手を動かし、その敷地、そのご家族に馴染むプランに辿り着けるまで、何度もスケッチを重ねます。

自然とそこに腰が落ち着くような“心地よい居場所”は、家族によって、季節によって、人生の変化によって、その時々で変わってゆくものだと考えます。
朝の光を感じながらコーヒーを淹れる場所、家事を終えて一息つける場所、読書や趣味に籠れる空間、一つひとつの窓が切り取る景色、手入れが楽しみになる庭。
いろいろなところに心地よい居場所がある家は、暮らしをゆたかに満たし続けてくれるはずです。

その土地に固有のものとして息づく特徴や、そこに在る自然を活かすことは、建築士にとって大切な仕事のひとつです。
外とつながることで、自然のもつ豊かなちからを内部に取り込むことができます。地面との一体感を生み出す床の設計や、光や風などの自然をうまく採り入れた採光・採風のデザインが、暮らしの快適さを育んでいきます。
自然だけでなく、周辺の街並みと住まいの外観を調和させることも、大切にしたい“外とのつながり”のひとつです。

小さな工夫の積み重ねが、人の動きを快適にします。
neieの建築士は、そこで営まれるご家族の暮らしを立体的に想像しながら、プランと動線を同時に描いていきます。
朝起きて、夜眠りにつくまでの生活のリズム。家事をスムーズにする動き。廊下幅にもたせた、一見気づかれないほどの細やかな変化。
何気ない日々で培われた暮らしの感覚とともに、動線設計と向き合います。

プランと同じくらい大切に考えているのが、階段の手摺や、ドアの取っ手など、直接手に触れるところの設計です。自然と手に馴染む質感とかたちを見つけ出せるまで、手触りや使い心地、耐久性を考慮して素材を選び抜きます。
施工の現場でも、取り付けの際にドアの開けやすさや、手摺の持ちやすさを確かめ、細部まで妥協することなくディテールをつくり込みます。

住まいは、洋服のようにシーズンやトレンドに合わせて買い替えることができません。
20年、30年、年齢を重ねても暮らしに馴染み、飽きることなく愛着をもてる居住建築で在り続けるために、飽きのこない設えであることは大切な要素です。
ただ古くなるのではなく、古美る(ふるびる)。経年による変化が魅力や喜びを深めてくれる住まいこそ、私たちneieがご提案する、「ていねい」と暮らす家です。
平屋
岐阜県飛騨市
多彩な時を楽しむ暮らし
平屋
愛知県安城市
翠蔭の住まい