使用感
2016.11.7
私のお気に入りの一つが真鍮のカフバングルです。
金属を扱う仕事をしている友人が作成してくれたもので、
「私の好きそうな感じで。」と、おまかせでつくってもらいましたが、
槌目をすこしつけたシンプルなデザインで、すぐに私のお気に入りになりました。
真鍮は、銅と亜鉛の合金で、
耐食性、耐摩耗性に優れ、色味も良く、古くから美術鋳物、機械鋳物として多く使われてきました。
neieの家にも、扉の取っ手や照明・表札など、たびたび登場してきます。
真鍮は時が経つと酸化し表面に膜ができます。
それが黒ずんだように見えてくるのですが、
わたしは少し黒ずんできたものの方が味わいがあり、好きです。
また、木の家具や家全体の雰囲気にもなじんできます。
私のバングルもすこし味わいが出てきて、傷がついたり、ゆがんだり、
少しずつ良い使用感がでてきました。
日が経つにつれてもっとお気に入りの一品になっています。
金属や革製品、家であれば無垢の床や漆喰の壁などは風合いもよく、
樹脂やプラスチックには出せない素材の力をもっています。
それと同時に、汚れやすかったり、傷みやすかったりしますが、
幼いころにつけた、実家の柱の傷に懐かしさや愛着をもつように、
生活の中でいろいろな物に自分がつける良い使用感を、
愛着をもって楽しんでいけるといいなと思いました。
by Shirahata