適切な広さとは

2015.2.15

お客さまとの家づくりの中では、まずご要望を聞いていきます。

その中で良く出てくる話として、

「寝室は10帖で子供室は6・8帖かな・・・」
「リビングは広くしたいから〇〇帖以上・・・」
「家全体で最低40坪は欲しい」
この数値の根拠はいったいどこからきているのでしょうか?
ハウスメーカーや建売の広告などの間取りに記載されているので比較しやすいところからきているのかもしれません。
もともと必要な広さや面積は、敷地の環境条件や法規制、家族構成、生活スタイルや将来のこと、提案するプランの形状、さまざまなことを総合的に考慮して計画されていくべきです。
これらの条件を考慮しないで、広さだけを求める根拠のない仕様なのかもしれません。
意外と思われるかもしれませんが、今の日本は持家だけで比べるとアメリカに次いで広い家に住んでいるそうです。
ヨーロッパの家々よりも広いのです。
しかし、住まいの質は良くなったのかというと決してそうではありません。
40年前の住宅である、名作建築のひとつであるルイスカーン設計のフィッシャー邸
少しでも大きな家を安く建てるという考えが広がり大味な家が増えてきているのではないかと思います。
家づくりの予算は限られています。質を落として少しでも広い家を作るか、生活面積を小さくして質をあげるか、どちらかを選択する判断をしなくてはなりません。
質とはどういうものか?少し長くなりますので次回その点について触れていきたいと思います。
by Sumida