日本の家
先日、東京国立近代美術館にて開催中の「日本の家1945年以降の建築と暮らし」に行ってきました。
本展は日本の建築家56組による住宅建築を、400点を超える模型・図面・写真・映像などを通じて紹介する展覧会です。ローマ、ロンドンを巡回し、東京での開催は3会場目でした。
清家清/私の家
中山英之/O邸 ・ スケッチ
戦後から現代まで発表されてきた住宅作品を時系列で並べるだけではなく、13のテーマに沿って分類し、その住宅が生まれた時代性や社会性、立地や人とのつながりなど様々な視点からの検証がなされ、住宅作品を通して戦後の日本の歴史がとても分かりやすく説明してあります。
中には原寸大模型もあり実際に中に入ることができます。
清家清/斎藤助教授の家
その中で特に印象的だったのが、施主の生活シーンを撮った映像です。
施主の普段の生活が流れ、日常の様子がうかがえました。
[ハウス&アトリエワン]
模型 ・ 断面パース
この会場デザインを手掛けたアトリエ・ワンの自邸兼オフィスです。
寝室と浴室以外は空間としてつながり、入口、キッチン、ダイニングテーブルは共有。
一見パブリックとプライベートの境界がないように見えましたが、半階ごとにスキップし、階段の行き来には独特の振る舞いが生まれ、生き生きとした空間になっていました。
その他「こんな特徴的な建物にどう住んでいるのだろう…」と思っていた住宅も、人とものが共存してとても魅力的な空間になっていました。
長谷川豪/経堂の住宅
個人的に感じたことですが、住宅建築を歴史でみると、ここ数年の住宅建築は特に施主という個人に寄り添いながらつくられているような気がします。
私も住宅を提案する立場として、そういった施主に寄り添った住宅をつくっていきたいとこの展覧会を通じてあらためて感じました。
by yamazaki