本をつくる

2021.10.15

最近、一冊の本をつくる過程を
本にしたものを読みました。
 
「本をつくる 書体設計、活版印刷、手製本
―――職人が手でつくる谷川俊太郎詩集」

ある企画の中で実現したもので、
 
書体設計士が谷川俊太郎さんの詩のために書体をつくり
谷川俊太郎さんが詩を書き下ろし
組版・活版印刷職人が言葉を組み
製本職人が手仕事で本を形つくる
 
職人さんたちがバトンを渡しながら、
一冊の本ができるまでの過程を追ったものです。
 
私は「書体設計士」という方が
いることを知らなかったので、
文字ができるまでの過程がとても興味深く、
苦悩の末出来上がった文字を見たときは感動しました。
 
また「活版印刷」や「製本」
という言葉は知っているものの、
それぞれの仕事の過程や内容に関しての知識は
ほとんどなかったので、
新しい「ものづくり」の世界を知ることができて
嬉しい気持ちになりました。
 
作中、谷川さんのスタンスという形で
「それぞれがそれぞれの領分で、
最良の仕事をしましょう」
という言葉が何度か出てくるのですが、
それは家づくり、
もしかしたら多くのものづくりに通ずる言葉なのでは、と思いました。
 
家づくりにもたくさんの職人さんが携わっており
それぞれの職人さんが、
それぞれプロフェッショナルの仕事を
してくれています。
 
そうして最後、かたちとして出来上がるものは
それぞれの「最良の仕事」の上に
成り立っているのです。
 
たくさんの職人さんに感謝と尊敬の気持ちを忘れず、
私もものづくりをする一員として、
自分の最良の仕事をしていきたいと思います。
 
Kumazaki