心がきゅんとなる家
2017.4.24
「自分の心がきゅんとなるかどうかが大切」
以前 いい建物ってなんだろうという話の中で、
当時の先輩が 尊敬する建築家がそう言っていたと、教えてくださいました。
建築には構造や性能、法規などハードな要件がたくさんありますが、
本当に大切なのは とても感覚的でソフトな部分なのかもしれないと。
堅い話ばかりの理系な毎日の中にあって、とても印象的な言葉でした。
それから 建物を見る時には、そんな瞬間を探すようになりました。
私なりにたどり着いたひとつの答えは「小さく切り取られた景色」です。
壁の中に 考え抜かれた小さな穴を開けることで、
なんでもない空や木の枝を とても印象的に魅せてくれます。
まるでそこに なにか壮大な物語があるかのように思えて、
一瞬の非日常が訪れるように感じます。
「日常」の代表である家という建物に、
一瞬の「非日常」を感じさせてくれる そんな心つかまれる情景があったら、
毎日が ずっと ゆたかで面白くなるのではないでしょうか。
いまでは、そんなことを考えながら 日々図面に向き合っています。
by shimizu