森の時計
2015.6.22
北海道富良野市の森の中にある喫茶店「森の時計」をご存知でしょうか。
「北の国から」の脚本家でもある倉本聰氏の脚本による
「優しい時間」というドラマの撮影のために建てられた喫茶店です。
森の中を歩いていくと、木々に囲まれた喫茶店が現れます。
店内は森の中ということもあり、静かでゆっくりと時間が流れ、
落ち着くことができる空間でした。
印象的だったのは、カウンターの背後の大きな窓でした。
その窓は、背後に広がる森の木々を絵画のように切り取っています。
1日の時間や天気の移ろい、1年の季節の移ろいを
窓を通して感じることができ、観賞して楽しむことができます。
私が行った時は、雨上がりで天気が悪かったのですが、
この窓から見る森は幻想的に見えて、素敵な空間を演出していました。
住宅の窓には、様々な役割があります。
光を取り入れたり、換気のための窓はとても重要ですが、
それと同様にその窓が何を見せる(見る)ための窓なのか、
その役割を与えてあげることは、そこでの暮らしを少しでも素敵なものにするために、
とても重要なことだと思います。
窓という額縁の中にどんな絵を描くのか、
どんな風景をデザインするのか、
これからは窓が切り取る風景も設計していきたいなと思いました。
by Kai