パン屋の手紙
2017.7.10
インターネットやメール、パソコンや携帯電話が当たり前のいま。
とても便利な時代になりました。
それらがなかったということが信じられないくらい
私たちの生活の一部となっています。
とても便利な時代に、一通の手紙からはじまったたてものづくりがあります。
「中村好文さん・神幸紀さん
パン屋の手紙 往復書簡でたどる設計依頼から建物完成まで」
この本は北海道のパン職人 神幸紀さんが
建築家の中村好文さんにパン小屋の設計依頼の手紙を送ったところからはじまり
そこからお互いに何度も手紙やFAX等でやり取りをしながら
建物が完成するまでの物語を綴ったものです。
お二人の文章が暖かく、やわらかく、
読んでいると自然と笑みがこぼれるような。
そして、穏やかで優しい雰囲気の中で、それぞれの熱い想いが見られて、
読んでいるこちらの気持ちも熱くなってくる、どきどきしてくる。
私のだいすきな本です。
神さんのパン小屋への想いや考えを
中村さんがどのようにかたちにしていくのか。
はじめからできあがるまでを、読んでいるこちらも一緒に見守っているような。
そんな感覚になります。
誠実なお二人の人柄と、誠実なものづくりに、
読むたびに刺激をもらう一冊です。
いつか一度、「Boulangerie JIN」を訪れてみたいとおもっています。
by kumazaki