見えない線からみえること
2018.11.30
間取りができるまでに考えていることの一部をお話したいと思います。
以前のコラムでも似たような内容がありましたが、今回は少し具体的な内容になります。
いえをつくるにあたって考えなければいけないことはたくさんありますが、
「○○線」という言葉に触れることが多いなと、ふと気づきます。
境界線、視線、紫外線、延焼線、などなど
とくに、視線は間取りや窓の計画に大きな影響を及ぼします。
また、防火地域などでは延焼線が影響してきます。
例えば、スケッチに描いた凸型のいえのかたちは延焼線から導き出されました。
もちろん、他の要素が何重にも重なってかたちは決まりますが、
延焼線を描いてみるとしっくりきます。
このスケッチは庭のとりかたを描いたものです。
平面的には、植栽と物干しが同じ庭にある絵になっていますが、
人の視線を描くとひとつの庭にも2面性が生まれます。
建築の図面は建物を建てるための素材の線ですが、
そこに目に見えない様々な線をひくことでかたちに根拠がうまれます。
その繰り返しでご提案させていただく間取りができていくわけです。
by kai