友人の家

2019.8.2

春に完成、引渡しとなりましたこちらのお宅。
私の友人家族のために設計しました。
設計の相談をもらったときは、ついに友人の家を
設計する機会が来たのかという思いと、
自分が
家づくり世代の真っ只中にいる事を感じました。
 

 
友人は建築が好きで、特に中村好文さんのような
遊び心のある設計を望んでいました。
それと、とにかくこだわりの強い男で、
家具やインテリアが大好きで、浪費家です。
そんな主人のとめどないこだわりを奥さまと
程よくコントロール(金額的に)しながら設計は
進んでゆきました。
予算をコントロールする事も
設計士の大事な役目です。
予算が膨らみ過ぎて、その後の生活を圧迫しては、
楽しい暮らしも辛くなってしまいます。
 

 
こうして出来上がった家は、外壁は焼杉、
造作の木製窓、無垢のウッドデッキ、
杉板の塀、
空中書斎、2階床は足ざわり良く暖かい桐の無垢材、
トイレはひとつ、などなど、
施主力の高い友人
だからこそ受け入れられる素材提案もしました。
プラン的にも、立体的な工夫を施し、遊び心を
散りばめました。
立地環境を生かし、竹林を
背景にした窓辺には、イッタラバードが飾って
あります、もちろん狙い通りです。
 

 
現場に足繁く通ったせいもあり、竣工後遊びに
訪れても、何だか人の家のような感覚がなく、
暗くなっては、照明の明るさなどをにやけながら
確認させてもらいました。
ダウンライトを極力減らしつつも
PH3のペンダント照明と吹抜けの間接照明で
充分にカバーできていました。
竣工後も家についての感想や気づきなど、
色々とやりとりが続いています。
植栽の水やりや、雑草抜きなど毎日楽しそうに
暮らしてもらっています。
色々と学ばせてもらった現場でした、
まだまだ設計士として成長しなければなりません。
 
by Yamada