絞りのハンカチ

2020.7.10

あるお休みの朝、まったり情報番組をみていると、
越してきたばかりの家から行けるところの、
有松について特集が組まれていました。
有松といえば有松絞りというのは有名ですが、
大体の生地の感じなど、なんとなく
思い浮かべられる程度でした。
そして少し高価なイメージがありました。
 
ですがテレビを観て納得。なんでも、テレビによると
糸のかけかた、絞り方でその柄は100種類にも及び、
しかもそれは一人一芸だそうです。
 

 
何気なく見ていた色んな絞りの柄の入った
絞りの浴衣なんて、
一体何人の職人が携わって
いるのだろうと興味が湧いてきました。
 
その日からちょうどイベントもやっており
すぐに現地に向かうことに。
お店でハンカチを手にとったとき、同じものが
ひとつとない柄や色の美しさに心がはずみました。
 

 
そのものの美しさに加え、出来上がるまでの
物語さえ感じ、
とても愛おしく感じました。
写真は、「蜘蛛しぼり」という柄です。
 
図案を決めたら、水洗いをすると消える液で
絵を刷って、
糸で絞り、洗って糸をぬき、
仕上げにアイロンのような湯のしをして、
ていねいにのばしていく。
有松絞りはたくさんの職人にバトンのように繋がれ、
やっとできるという代物でした。
勝手に家づくりに近いものを感じてかなり感動し、
ハンカチは宝物のひとつになりました。
 
つくっている側として、担当させていただいている
お施主さまにも
家づくり中の物語ふくめ、
お家が宝物のひとつとなり、
愛着を持って住んで
いただけたらこんなに嬉しいことはありません。
そのためにも頑張る毎日です。
 
Kawai