暮らしをたのしむ

2021.2.19

1年に一度ふと読みたくなる
たいせつな本があります。
 
「西の魔女が死んだ」 梨木香歩

 
映画化もされた本ですから
ご存じの方も多いかと思います。
 
学校に行けなくなってしまった中学生の
女の子が田舎のおばあちゃんの家へ行き、
自然の中で暮らしていくうちに
成長していくお話です。
 
自分のことは自分で決める、
決めたことはやり遂げる大切さを教えてくれます。
 
わたしは小学生のころこの本に出会い、
以来なんども読み返しています。
 
物語のなかにはおばあちゃんの生活の知恵が
いくつもちりばめられ
それがとてもきらきらしたもののように映り
あこがれをもったのを覚えています。
 
庭のハーブをハーブティーにして
虫よけのくすりにしたり
裏山に行きカゴいっぱいに
野いちごを摘みジャムをつくったり
裸足になってタライの中で
大きなシーツを踏んでは洗い、
それをラベンダー畑へかけて干すと
ラベンダーと太陽のいい香りがしたり
 
自然のなかで工夫をしながら
そこでの暮らしをたのしむ姿が
描かれています。
 
いつでもほしいものが手に入り
なんでもできてしまう便利な世の中ですが、
いくつかの道具があって、
手間をかけてあげればできることがあること
自分でやれることのたのしさもあるのだと思います。
 
家づくりのなかでも
手はかかるけれど
自分で育ててゆける素材を選んだり
日々のなかで小さな変化を見つけられたり
そんなことを大切に考えていきたいです。
 
Ogawa