玄関
2021.9.3
今では建物への出入り口として
認知されている言葉ですが、
もともとは仏教語のひとつで
玄妙の道に入る関門として使われていました。
玄妙とは奥深く趣が優れている事を示します。
言葉にすると難しいですが、
昔の玄関は結界のような存在で扱われていました。
時代の変化と共に馴染みやすい言葉になりましたが
建物の外と内を区切る意味合いとしては変わりません。
住宅における玄関は
「行ってくる時」「帰ってくる時」
と多くの方は1日2回は通る結界になります。
また、来客においては家の顔となる場所でもあり
旅行などで出掛けしばらく家を空け帰ってきたときに、
家に着いたなぁと安心感を得る場所でもあります。
設計する上ではアプローチ空間を含め
どのような空気感で
「玄関」を作るかを考えます。
今の時代反映を含めた防犯面や
宅配ボックスといった機能性も大事ですが
その家族や家を表す「玄関」の表情を
設計に落とし込めると
より愛着が沸く住まいになるのかなと思います。
Nomura