茶室 円山庵

2022.7.15

日本の伝統的な建築のひとつである「茶室」。
茶室とは、茶事の亭主がお客を招き、
茶をたててもてなすために造られた空間です。
お客を招き、お茶をたてている、
その時々になにを感じていただくか、
その考えを紐解いていくことで、
現代の住宅にも活かすことができます。
 

 
富山市民俗民芸村にある「茶室 円山庵」に行き、
茶室を体感してきました。
円山庵は、茶人である金子宗峰氏が建築したもので、
狭い茶室を設けて、友人との会話、海や空の
四季折々の景色を楽しんだとされます。
 

 
茶室まで緊張感を与える飛び石の配置
敷地周囲の景色を借景する開口部の設け方
障子の映し出される木漏れ日
年々馴染んでいく素材
何十年と建物を使うなかで、
その時になってみないと想像できない、
その一場面を快適に使える建築物となっています。
 
これは住宅においても
生活を豊かなものにすることだと考えます。
10年20年以上、住まいされていく中で、
自然を感じ、その一場面を大切に過ごしていただく。
そういった感情・感性を与えられるような住宅を
設計していきたいです。
 
Yokoyama