のこすのも
2023.9.29
少し前に飛松弘隆さんの個展に行ってきました。
飛松さんは柔らかい灯りの磁気照明を
手掛けておられます。
![](https://neie.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/①_sp.jpg)
一見、花器のようにも見えるそれは
ガラスの成分が絶妙に配合された
磁器からもれる光で灯りとなります。
灯りをつくる過程
それは
泥漿を石膏型に流し込むと水分を吸い
それと同時に泥漿の中の磁土の粒子が内壁に着き
層になっていくことで
照明の厚みとなり
光のやわらかさを決める。
石膏型をはずす際の切れ目でバリができ
鋳込みならではの表情に。
![](https://neie.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/②_sp.jpg)
ものづくりにおいて
つくる過程で生じる副産物(バリ)を
見事なまでに主体に落とし込ませているその様は
それ自体を芸術と思わせるほどの
美しさだと感じました。
![](https://neie.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/③_sp.jpg)
家づくりにおいて
必然的に生じて
得られたものを昇華する技量。
そこに暮らす方へ
どれほどの存在でそれらを遺せるのか。
そんなことを考えさせられる
時間となりました。
匙加減を
考えに考え
考えれば考えるほど
空間は繊細になるのだろうと思います。
みえる空間ではなく
感じる空間にまで落とし込めるように
家づくりを進めていけたらと思います。
Kimura