座ること
2023.11.24
人は歩き回ったり、立っていると、
疲れて自然と座りたくなります。
日々の暮らしの中でも座っている時間は
大部分を占めるのではないでしょうか。
私は設計していく中で
どこにどう座ったら心地がよいかを
考えることが多いです。
ここに座ったら空がきれいに見えそうだな。
こっちに座ったら家族が楽しそうに過ごしている様子が
見えそうだな。
こっちは少しこもった感じで読書がはかどりそうだな。
など、暮らしの場面を想像しながら
空間を考えていきます。
空間に合わせて
造作のソファやベンチをご提案することも多いです。
囲われた造作のコンクリートベンチのある庭
夏の終わりの夕暮れ、
ひんやりとした感触のあるベンチに腰かける心地よさ
開けた景色へ向かう開放的な木製ベンチ
木陰が落ち、風が抜ける気持ちの良いデッキ
カーペット敷きで床に座れるこもり部屋
足をのばしてゆったり過ごせる落ち着いた空間
座る場所は
どのような光がはいるか、風は抜けるのか
囲まれているのか開けているのか
座った感触は
柔らかいのか硬いのか
ぬくもりがあるのか、ひんやりしているのか
さらさらしているのか、ざらざらしているのか
など、座ることについて考えることは、
より豊かな暮らしにつながっていくのではないか
と思います。
日々の暮らしの中で心が豊かになる場所がある、
そんな家を設計していきたいです。
Tahara