あかりの灯る家

2024.5.24

日暮れ時、家々にあかりが灯る姿をみると、
あたたかい気持ちになります。
 
思い返せば、
幼い頃に読んだ絵本の中に出てきた「家」も、
窓からオレンジ色のあかりがあふれ、
その奥に家族がにぎやかに過ごしていた記憶があり、
気づかないうちに“あかりの灯る住まい”に
憧れを抱いていたのかもしれません。
 

 
もともとオレンジ色は、朝日や夕日の色であり、
私たちの生活と深くかかわりのある色です。
古くから根付いた潜在意識によって、無条件に
安心感をもつのだろうとも思います。
 

 
お客さまの住まいを設計する時、
できる限り自分が住み手の立場になり想像します。
仕事から帰ってきて自分が家を見て何を感じるか
家の中にどんなあかりがあると安心してくつろげるか
家族で団欒する時間が
より豊かになるにはどんなあかりが良いか
 
「あかり」は、
もともとは煮炊きする場や暖をとる場として、
「火」がそのはじまりだったようですが、
今も昔も人が集まり、安らぎを得るために
なくてはならないものだと実感します。
 

 
家の中にあかりが灯り、
家族が食事を囲みながら賑やかに過ごす
ささやかだけれども、かけがえのない時間を想像し、
そのご家族に似合う
あたたかな暮らしを設計していきたいです。
 
Saito