10時の場所
2024.11.22
朝の10時の光が青磁をもっとも美しく魅せると聞き、
東洋陶磁美術館へ行ってきました。
造作光はなく自然光のみの展示にて、
ありのままの器の美しさを楽しむことができる
唯一の場所です。
季節、天気、時間によって陽の入り方が変わるため
対象物は都度表情を変えます。
それはシームレスに移ろう変化
一日中、一年中、眺めていても全ての表情を
楽しむことは不可能です。
住まいも自然光をどのように取り込むかを
考えてプランを立てます。
ただし検討に検討を重ねたその開口は
予想を超えた光の表情を見せる一瞬があります。
そんな刹那が連続する流れのなかで
別の表情へと変化してしまうその空間は
もう二度と現れません。
日がな一日、新たな表情を発見したいと壁を見つめ、
それを楽しもうと集中すればするほど
ボーっとリラックスしてしまう。
時間を忘れてくつろいでいるのに
どこかワクワクしている、
そんな場所をつくっていきたいです。
Kimura