距離感について

2018.2.12

今回、ある写真を紹介したいと思います。

 

「パーソナルスペース」聞いたことはあっても、その言葉の意味を理解したのは建築の勉強をはじめてからでした。「パーソナルスペース」=「持ち運び可能なテリトリー」

 

これは、自分と他者との間にあけておきたい距離のことをいいます。パーソナルスペースは周囲の状況、相手との関係性によって大きくなったり、小さくなったりするものです。

これまで、自分でつくり出している領域の中に侵入され戸惑ったこと、または、あれ?思っていた以上に大丈夫…なんて経験があると思います。

この写真は、私がパーソナルスペースを目ではっきりと感じて残したものです。たまたま21世紀美術館付近で行われているイベントに、足を運んだ際に目に飛び込んできた光景です。21世紀美術館のように広い空間の中で、長椅子が置いてあると、このような人と人との間隔がうまれるようです。この写真を後から見返しても、前に学習したことが形に現れていて感心しました。ひとりとひとりの距離感、ひとりとふたりの距離感、ふたりとふたりの距離感…異性との距離感、同性との距離感…家具の形や置き方によりかわる距離感…

 

家づくりの中でも、距離に対する考え方は人それぞれです。住宅というひとつの建物で、家族という深い関係性だからこそつくり出せる空間があると思います。それぞれの家族の中にある距離感を意識した設計、家具選び、レイアウトを考えていけたらなと…

 

By Kitayama